行ったり来たり












行ったり来たりの日々のなか



夢見た自分は遠くに消えた?



今ある暮らしも悪くはなくて



足りない何かに肘をつく。



安藤裕子『人魚姫』






https://www.youtube.com/watch?v=3s12NoNBVk8






どうしようもなく、辛くて苦しくて明日がしんどい時に、よくこの歌を聴いていた。



弱った心にとてもよく沁みる曲だ。





自分が、選んでやっていることのはずなのに、どこか違うような気がする。



いつのまにか、望んでいたものとは遠いところまで、やってきてしまった。



今の繰り返される毎日が、退屈で、窮屈で、何でもないのに寂しくなる。














いろんな言葉に助けを求めた。言葉には人を救う力がある。だから本を読む。



最終的に、救われたのはこの言葉だった。





失うことができないものを得るために、自分がもちきれないものを差し出す者は、おろかではない。



不明





申し訳ないことに、どこからの引用かを失念してしまった。けれど、この言葉をメモに書き残して、ずっと取ってあった。





無くしてはいけないものを、見失ってはいけない。



そのために、持ち切れないものを捨てる。今の状況から逃げ出す。





『逃げるは恥だが役に立つ』。軽い言葉で言えば、そんなかんじなのかもしれないが、上記の言葉は、それ以上にずっと重くのしかかり、だからこそ閉塞的な状況から抜け出させる強い言葉になったのだと思う。





その言葉に押されて選んだ行為で、いろんなものを失ったが、それは、自分の船に積みすぎたものだったのだ。本当に失うことのできないものだけは残った。





そのときは、まだ迷いがあって何も書けなかったけど、今なら自信をもって、それでよかったのだ、と言える。






















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