雪が遊んでいるよ







「雪があそんでいるよ」と娘が言った。





とても、いい表現だ。



なかなか降りてゆかず、風に吹かれて空に揺れている雪たちは、子どもには遊んでいるように見えるのだ。
























雪遊び







こんなに、雪が降ったのは、地元でも久しぶりだ。



偶然、地元に帰っていた僕らは、雪とさんざん戯れた。





そりすべり、雪合戦、雪だるま、かまくら。





こんなに、楽しくてふわふわしたものが空から降ってくるのだから、子どもにとってはうれしくてたまらないのだろう。





とにかく、犬のようにはしゃぎまわって遊んだ。



楽しかった。





いつものように日常をこなさなければいけない大人たちにとっては、億劫で面倒なものでも、簡単に非日常に適応できる子どもたちにとっては、ただの道路でさえ、これ以上ない遊び場に生まれ変わる。





雪はまるで、魔法みたいな存在だ。
























雪深く







やや山のほうにある温泉に行ってみた。



家のあるところから南下するとはいえ、雪はどんどん深くなっていった。





雪かきや、雪下ろしをする人の姿もあちこちで見かけ、立往生した車をみんなで押し出す場面にも出会った。





雪と付き合うのは大変だ。



でも、そこに暮らすことのなかには、雪と向き合う覚悟があるのだろう。



不便でも、面倒でも、それを受け入れてしまえば、上手に付き合うことができる。





ここに暮らす人たちは、たくさん降り積もる雪を受け入れる温かさを持っている。









そして、ごほうびのような、温泉に浸かる。
















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