植物男子






















植物を楽しむ







そんな大した話でもない。自分に元気がなくなったとき、土を触るとすごくストレス解消にいい、と聞いた。それまでも、何度かベランダで花や野菜を育てていたこともあったが、失敗が続いていた。子どももできて、花の世話をするのも教育にいいかもしれない、そんなことを思って少し大きめのプランターをいくつか買った。



それが今になって、まだ続いている。2年ほど経つだろうか。














店先の花は安い







花屋の店先に並んだ花は、選りすぐりのきれいな花ばかりだと思っていたけれど、町の古くからある花屋をよくよく見ると、そうでもないことが分かった。散歩していると公園やアパート、家の花壇に見かけるような素朴な小さな花が100円前後の値段で売られていた。上の写真の植物も全てそれらを購入している。名前もよく知らないまま。以来、定期的に店先の花を買っている。季節の花もあり、ハーブ類もあり、その時々で、あるいは花屋によって、様々なものがあるのが面白い。あまり主張しないものが多いのも気に入っている。














長く楽しむ







植物を長く楽しむ、ずっと育てていくコツは、一度に少し多めに育てることだと思う。ちょっとしかないと、忘れてしまう。枯れても、まあいいやとなってしまう。扱いがぞんざいになる。いろんな種類の植物があると、それぞれの変化を楽しむことができる。放っておけない存在になる。いつのまにか、水をやる行為が当たり前になっていれば、成功だ。きっと長く楽しむことができる。














園芸用品を買う







あんまりいい道具は揃えていない。スコップも100円だし、ホームセンターで土やプランターは買っている。たまに、目の保養に、お洒落なガーデンセンターへ行く。














この近くは、新しい住宅街だから庭仕事のニーズも多いのかもしれない。いつも人でにぎわっている。珍しい植物から、雑貨、大きな観葉植物までさまざまなものが置いてあるが、買うよりも見るだけのことが多い。それだけ、見せることを意識したガーデンセンターになっている。見て楽しんで、なにかの参考にする・・こともあまり無いかもしれない。お金をかけずに楽しんでいる以上、お洒落にするのも難しい。長く植物が育てば、それでいい。














子どもの遊ぶ場所もあるので、子連れで行くことも多い。近場にこうした場所があるのはうれしい。植物園なんかもそうだ。歩いて行ける距離にあるので、年間パスポートを購入し本当に何度も散策に出かけている。














植物園を歩く







植物園を歩くのも楽しい。少し奥まった場所にあるこの植物園は、日曜日も人が少なく、とても静かにのんびりと楽しむことができる。珍しい植物が多く、特に淡い色をした小さな植物が多いのもいい。きれいな芝生で子どもも走り回れる。整っていない落ち葉のなかをどんどん進んでいく。














植物を楽しむ、といってもなにか詳しくなったわけでもない。歩いていても名前も知らない植物ばかりだし、説明を何度聞いても忘れてしまう。もっとこだわりを持てばいいのかもしれないが、そこまで元気になれない。でも、元気になれなくても、植物は寄り添ってくれる。長く付き合って、楽しむことができる。














自然から学ぶ。そんな大仰なことでもないけれど、触れ合っているうちになにか感じるところがあれば、と思う。センス・オブ・ワンダーとはそんなところなんだろうか。





※写真はすべて著者撮影。







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